保険会社提示額より大幅アップ(900万円)を果たした事例

- 後遺障害等級
- 傷病名
- 保険会社提示額
- 2125万円
- 最終獲得額
- 3040万円
ご相談内容
被害者 | 80代女性 |
---|---|
事案 | 死亡事故 |
獲得金額 | 3040万円 |
ご本人が同乗中の事故で頸椎損傷等の重傷を負い、寝たきりの状態を経て死亡。突然の悲報に耐えながらの相続人様からのご相談でした。
サポートの流れ
必要資料を収集整理の上、裁判基準にて任意保険会社に提案。しかし慰謝料の金額に関して大幅な差があったため、提訴に至りました。訴訟においては、基本書証を提出の他、治療を行った医療機関のすべての医療記録を調査嘱託で取り寄せ、親族の看護状況を客観的に証明することで、付き添い看護費の立証を行いました。
項目 | サポート前 | サポート後 | 増額幅 |
---|---|---|---|
治療費 | 42 | 42 | – |
逸失利益 | 78 | 50 | -28 |
死亡慰謝料 | 1700 | 2000 | 300 |
近親者慰謝料 | 0 | 400 | 400 |
葬儀費用 | 80 | 80 | 0 |
入院雑費 | 17 | 17 | 0 |
添付看護費 | 66 | 73 | 7 |
傷害慰謝料 | 184 | 200 | 16 |
調整金 | 0 | 220 | 220 |
合計 | 2125 | 3040 | 915 |
単位:万円 |
解決内容
書証による立証を固めた段階で、裁判所より和解勧告を受け、いくつかの補正的な書証提出を行いました。結果、ほぼ赤本基準の提示が認められたため、和解に達しました。当事者尋問を行う必要がなかったことから、比較的早期に終結することが出来ました。
所感(担当弁護士より)
本件の特徴としては、死亡事案でありながら、事故からしばらく生存され、治療を行っていたため、生存期間に基づく損害と死亡による損害の両面が問題になったことです。慰謝料に関しても、傷害慰謝料、死亡本人慰謝料、近親者慰謝料が重なり、いずれについても示談段階で低額の提示しかなされなかったため、訴訟に移行、大幅な増額が図られる結果となりました。
訴訟提起で得られたものとして、慰謝料金額の増加の他に、調整金として200万円以上の加算をされたことが注目されます。これは、仮に判決まで行った場合、事故から支払いまでの期間に応じて、年利5パーセントの遅延損害金が加算されること、また弁護士費用の認定(認定金額の10パーセント)も行われることを踏まえ、早期解決の折り合いのために提示されるものです。死亡事案など高額事案では損害金等がかなりの金額に上るため、相当額の調整金が付けられることがあります。訴訟において早期解決を図るための一助といえます。