保険会社提示額より大幅アップ(提示額の5倍)を果たした事例

- 後遺障害等級
- 12級
- 傷病名
- 右膝後十字靭帯損傷
- 保険会社提示額
- 284万円
- 最終獲得額
- 1814万円
ご相談内容
被害者 | 20代学生 |
---|---|
部位 | 右足 |
傷病名 | 右膝後十字靭帯損傷 |
後遺障害等級 | 12級 |
獲得金額 | 1530万円 |
ご本人が保険会社の事前認定を通じ後遺障害12級の等級を取得されましたが、保険会社提示額の当否の判断のため、相談に来られました。
サポートの流れ
保険会社提示の当初案を検討すると、逸失利益を始めとした金額があまりに低額であったため、受任交渉を行うことになりました。過失割合も問題になっていたため実況見分調書その他必要資料を取得し、複数回の交渉を行い、提訴に至らず示談が成立しました。
項目 | サポート前 | サポート後 | 増額幅 |
---|---|---|---|
後遺障害等級 | 12 | 12 | – |
入通院慰謝料 | 61 | 120 | 59 |
休業損害 | 0 | 0 | 0 |
逸失利益 | 118 | 1404 | 1286 |
後遺障害慰謝料 | 105 | 290 | 185 |
合計 | 284 | 1814 | 1530 |
単位:万円 |
解決内容
逸失利益について、保険会社は労働能力喪失期間を3年に限定した上、想定年収も低額なものでした。さらには労働能力喪失率を5パーセントとしていました。しかし被害者の方が国立の大学院生であり、かつ理系の専門分野を専攻されていたため、将来の高収入が想定され、また障害の永続性も認められました。そこで、より高額な年収想定と67歳までの労働能力喪失期間、喪失率14パーセントの内容を主張し、結果、1300万円の増額を得ました。
さらには、傷害慰謝料と後遺障害慰謝料も著しく低額の提示であったため、倍額近くの増額を果たしました。さらには、過失割合についても、7:3の提示を、8:2まで引き上げました。過失割合を控除しても、当職の交渉により、1000万円以上の成果を得ることができました。
所感(担当弁護士より)
後遺障害の等級認定を得ているにも関わらず、保険会社が不当なまでに低い提示を行った典型事例といえます。特に、若年の方や学生の方など、自己では適正な金額の判断が付かず、保険会社の言うがまま、不当に低い提示額で合意してしまう懸念を感じます。逸失利益など、若年だからこそ高額な賠償を得られる場合があり、専門家に相談するのは必須であると言えます。また、後遺障害12級の場合、慰謝料や逸失利益がそれなりに高額化するため、きちんと賠償額に反映されているか、確かめる必要があります。